併合8級:醜状障害、長管骨の変形等で、和解額2000万円を獲得した事例

男性(20代)
併合8級:醜状障害、長管骨の変形等

1.事故発生

岩出市在住の男性(20代)が、自動二輪車を運転して直進中、前方を注意せずに右折しようとした加害者運転の自動車に衝突されました。依頼者は、顔面裂創、右尺骨茎状突起骨など多数の骨折、母指腱断裂、等の傷害を受けました。

2.相談・依頼のきっかけ

依頼者は、顔の醜状痕で9級16号、右手の骨の変形で12級8号、疼痛で14級9号とされ、あわせて併合8級と自賠責で認定されましたが、妥当な損害賠償を受けたいとのことで、その対応について当事務所に相談に来られました。

3.当事務所の活動

民事裁判を提起し、顔の醜状痕の後遺障害についても逸失利益が生じるはずだと、積極的に主張しました。これに対し、加害者側は、男性の顔の醜状痕によっては逸失利益は生じないと反論し、損害額としては多くとも約534万円(既払い金約916万円と過失相殺分を除く)程度だと主張してきました。男性の顔の醜状痕によって逸失利益が生じるかどうか、生じるとするとその額はどれくらいかが、最大の争点となりました。

4.当事務所が関与した結果

顔の醜状痕によって依頼者がどのような不都合を蒙っているかを具体的に立証したことなどから、男性でも顔の醜状痕によって逸失利益が生じることを裁判官に認めていただき、和解金額を2000万円(既払い金約916万円と過失相殺分を除く)とする和解勧告を受け、勧告どおりの内容で和解が成立しました。

5.解決のポイント(所感)

顔の醜状痕によって逸失利益が生じるかどうか(働いて収入を得る能力が低下するかどうか)は、特に男性の場合、いつも争点になるところで、示談ではまとまらずに裁判になることが多いです。とはいえ、裁判になっても、裁判途中で裁判官から和解勧告があることが多く、和解がまとまることも多いです。顔の醜状痕によって実際に不都合を蒙っている状況を具体的かつ詳細に立証して、裁判官に理解していただくことが、有利な和解勧告を得るポイントになります。

 

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