死亡事故:賠償額が3423万円から4680万円へアップした事例

女性(60代)

1.事故発生

60代の主婦の女性が、見通しのよい交差点を自転車で横断していたところ、同一方向から左折しようとした自動車が被害者を見落として衝突し、被害者がほどなく亡くなられました。

2.相談・依頼のきっかけ

被害者のご遺族自身が、加害者側損害保険会社と交渉していたところ、損害保険会社からの示談提案額の妥当性に疑問を持たれ、当事務所にご相談に来られ、依頼をお受けしました。

3.弁護士の活動

損害保険会社からの示談提案額は、約3400万円(治療費等の既払額を含む額)でしたが、その根拠は損害保険会社内部で勝手に決めた任意基準というもので、慰謝料や逸失利益など、裁判基準に比べると低い金額でした。 そこで、裁判基準を目標に示談交渉することになりました。

4.弁護士が関与した結果

弁護士が関与して示談交渉を進めたところ、総額が大きいため、交渉途中の損害保険会社の抵抗はかなり激しいものでしたが、結果的には、裁判をしたときに予測される範囲内の金額である約4680万円(既払額を含む額)で和解できました。

5.解決のポイント(所感)

被害者がご高齢のため、逸失利益の算定根拠となる基礎収入と生活費控除率をどう考えるかというのがポイントで、裁判をした場合にどこまで増額が見込めるかが、悩ましいところでした。
裁判をした場合、一応の裁判基準というのはあるのですが、ご高齢の被害者の基礎収入や生活費控除率をどう考えるかなど、裁判官によって裁量の幅が比較的広い場合には、裁判をするかどうかの見極めは本当に悩ましいものです。
ご遺族としては、裁判をして徹底的に主張するのではなく、早期に解決したいとのご意向でしたので、示談交渉をできる限り頑張り、ご依頼をお受けしてから約4ヶ月余りで前述のような和解に至りました。

 

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